<はじめに>
最初の動画をご覧ください。これをみてどう感じますか。
ある人は「最後うまく決めたなぁ」とだけ感じたり、ある人は「前衛が両者ともにセオリー通りだけど後衛がストレートうっちゃそりゃセンターいくよなぁ。」と感じたりすると思います。
実はこれ、基本的なセオリー通りの動きを再現しているんです。キーとなるのは前衛。おそらくこれから説明する陣形における前衛のセオリーを知ればすっきりするはずです。これは後半でまだ説明します。
<雁行陣の動きの基本>
以下の書籍でこの内容を説明が書かれていますので納得して頂けるかと思います。
テニス ダブルス 勝つための戦術 P59~61
テニス・ダブルス―ポジショニングの基本と実践 P18~P19
テニスダブルス勝てる戦術 P52,P58
1.Tゾーン付近
2.サービスボックス中心
兵法に「風戦」という考え方があります。「順風では攻撃、逆風では守りを固める」という鉄則に近いです。これを繰り返す訳です。
<動くタイミング>
上記動画の前衛プレイヤー③の動きを注目してみますと、パートナー後衛④がクロスに返球した後、「相手のポーチがこない」と判断できてからはじめて「サービスボックスの中心」の場所に動きます。それまでは前にでるのを我慢します。この「相手のポーチがこない」のを我慢できずに前にでると、センターがガラ空きとなってしまいます。ここは相手がポーチをするときにセンターを狙ってくる確率が一番高いところなので、我慢して万が一のポーチが来るのに備えます。
<ポーチか戻るかの判断>
相手後衛①がクロス返球をしてきた場合、
1.届くまたはゆるゆる返球ならポーチボレー
2.ポーチができなそうなら、Tゾーン付近に戻り守備の準備に移行します。
<練習方法>
・後衛両者ともにクロスを打ち続ける
・前衛の攻撃/守備の動くタイミングを体に覚えこませる
<意識するのはボールだけではない>
お蝶夫人「素晴らしかったわ!」
岡ひろみ「ボールしか見えなかったんです」
実は現代ダブルスの上達を考えると危険な会話なんです。
意識するのは 基本的にボール+相手 です。レベルが上がれば上がるほど味方ペアの位置、相手の陣形の把握、つまり全体像を知る必要があります。レベルが上がるごとにコーチから指導が入った経験あるでしょう。そのために以下プラスアルファを意識しているとのちに効果絶大です。
1 ストレートにこないとわかれば見る方向は相手前衛に切り替える。
2.味方後衛の返球が相手前衛を越えるまで、相手前衛を見る。
2..相手前衛に球が越えたら相手後衛の動きを見る。ストレートか?クロスか?ロブか?そして余裕があれば相手の足や胸を見て相手の癖を掴んでいきます(→ココ)。ストレートかクロスかの判断は初心者であればあるほど足の位置がストローク前にわかるので見極めやすいです。前足が打つ方向を指しています。

<練習の効果>
経験からですが、ある程度この基本の動きを反復練習すると少なくとも以下が実感すると思います。
・ポーチのタイミングに遭遇する確率が格段に上がった
・ストレートアタックに”届かない”ということがほとんどなくなった
次の動画は前衛は基本のセオリーどおりのポジションの動きで、
1.手前の後衛がストレートケアしている前衛になぜかストレートを仕掛けた
2.相手前衛は基本通りストレートケアしているので安全パイのセンターへの配球が難なくできている
3.手前前衛はセオリー通りTゾーン付近にいて返球できる場所にいたが、難しい配球のためアウトした。
セオリー通りに動かなければセンターがら空きで100%決められているところでした
結果的に守備側はアウトしていますが、ゲームにおける優先順位は
1.狙われる確率の高いオープンスペースを減らす(ポジショニング)
2.ストローク、ボレーの各種テクニック
この順位を意識しないと、「届かない~」と走りながら打つはめになるのでフォームも必然的にめちゃくちゃになります。守っていれば余計な走りも節約され、普段どおりの打ち方で対処できる確率が高いのです。
また、後衛はゲーム作りの陣形を支えるのに対し、前衛は防御+ポイントを取るための主役となるのが基本です。これは雁行陣、平行陣問わずの原則です。
<Tゾーンに戻るときはワイドを捨てる>
テニス・ダブルス―ポジショニングの基本と実践 P17
テニスダブルス勝てる戦術 P144
前衛がセンター側のTゾーン付近に戻るときは、ワイドを捨てて大丈夫です。ワイドは角度が制限され、かつ距離が短いので球がインする可能性は極めて低いです。一般に攻撃側からすればリスクゾーンと呼ばれているので上級者か戦略を知らない人でない限り配球の可能性はありません。あったとしても気にしなくていいです。レベルが高いほどゼロサムゲームに近くなりセンター狙いなどセオリーの効果が圧倒的高いのでセンター守備に移行したほうが防御率も高くなります。
a) 攻撃側にとってのセンターセオリーは、兵法でいう戦い易いところを攻める「易戦」。
b) 防御側にとってのセンターセオリーは、兵法でいう「李代桃僵」かつ、ゲーム理論でいう、いかに最小限の確率で損失をとどめることを主眼とする「ミニマックス戦略」と等しいです。
普遍的な戦略からでもこのワイドを捨ててセンター付近を守るということは合理的なんですね。
以上、まずは土台となる動きとタイミングを確実に身につけることで、ゲームの楽しさが倍以上実感すると思います。
<ちょっと応用:速い球>
速い球になると、どうしても高速の球に人間がついていけなくなります。その場合最小限の動きか、ステイして建て直しなどになります。次の動画では最小限の動きがわかると思います。
速い球の場合、前衛は足の交差がない小刻みなフットワークでの移動が必須(以下は拡大画面です)
ステップに関してはテニスに限らずですがとても奥深く、さまざまな種類があるので、別途1つのテーマで取り上げたいと思います。→ココ

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